子持ちフリーランス妻のゆるゆる貯金生活

働き方の多様性、無理のない節約、子育て。

「小さいうちから働くなんてかわいそう」「子供のため」について

こんにちは、志香(ゆきか)です。

 

小さな子供がいて、働くお母さん。

「こんなに小さな子を置いて仕事なんて」

「子供がかわいそう」

といったニュアンスの意見を、1度は耳にしたことがあるのでは?

 

私は直接言われていませんが

ネットなどを見ているとどうもそういった考えが根強いようです。

 

「子供を見たくないだけでしょ」

「自分のことばっかり」「何で産んだんだ」

 

こんな意見をしょっちゅう見ます。

  母親自身が「子供のため」と仕事を諦めてしまうケースも多いようです。

 

考えは人それぞれなので別に良いのですが、

ちょっと視野が狭いのではないかな?と思うことがあります。

 

何がおかしいのか、見ていきたいと思います。

 

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これを言われるのは母親ばかり

子育て=母親がするもの という思い込みが根底にあるとしか思えません。

非常に時代遅れな考えです。

 

そもそも、妻は「夫の稼ぎの補填をするために働く」という考えがおかしくないでしょうか?

「夫の稼ぎで生活できるのに、働くなんてわがまま」

どこかでこう思っている人が多いように思います。

 (朝ドラの感想など見ていると特に(笑))

 

仕事は、お金のためだけではなく自己実現のためでもあります。

 

 

奥さんが同等以上に稼いでいても、多くの男性は

主夫になったり、パートに転職したりはせず、同様に働いていますよね。

奥さんが働いているなら、家事育児ができない程忙しい仕事を転職したって良いと思うのですが…

 

どうしてでしょう?やりがいやプライド、より良い生活がしたい、など色々理由があると思います。それは、女性だって同じことです。

 

男性に「育児に関われないほど働くなんて、子供がかわいそう」

なんて滅多に言いませんよね。

 

「子供を家で見るべき」と思っている人が多いのはまだ分かりますが、

ただの男女差別は無くなってほしいなと思います。

 

「生活できる」の基準は人それぞれ

 上記の「生活できるのに働くなんて」の部分です。

 

家計は、収入だけでなく支出が重要になります。

夫の収入が同じでも、「足りる」か「足りない」かは

家庭によって違います。

 

大人の出費に関しては「贅沢」と言われてしまいそうなので

(そう切って捨てるのもどうかと思いますが)

子供に関する支出で見ていきましょう。

 

小、中、高校と私立を考えている、

習い事をいくつもさせてあげたい、

視野を広げるために毎年旅行をさせたい……

 

子供のためにお金をかけるとキリがなく、

「かけてあげたい」と思う金額によって「生活できる」かは全く異なってきます。

 

あと、単に毎月赤字にならなければ

「生活できる」と言っている人が多いようで、ちょっと気になります。

子供の将来の学費や、夫婦の老後のお金などを貯める必要があるので

夫の収入だけでギリギリ回している、という状態なら

「生活できないから妻が早く働かなきゃ」と考えても、何ら不思議ではありません。

 

他にも、持病があって病院代がかかる、

奨学金を返している、実家に仕送りしている、など

人には色々な事情があるので、

「旦那さんの収入で生活できるでしょ?」と周囲が言うのはおかしいです。

 

お金がない方がかわいそう、という考えも

前回の「子供が生まれたあとの家計」に書きましたが、

一番かかる費用は「学費」です。

 

どれくらいかかるのでしょうか?

 

 私立大学の4年間を例に見てみましょう。

 

厚生労働省のデータによると、

私立大学

授業 900,093円 入学料 252,030円 施設設備費 181,294円

 

引用 私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

 

つまり初年度合計は、1,333,418円かかるということになります。

2年目以降は、入学料はかからないものの、授業料+施設設備費で1,081,387円。

 

4年間で約450万円かかります。

 

あくまで平均なので、大学や学部によって変わってくるでしょうが

地方で下宿するとなると、もっとお金がかかってきます。

 

 今は奨学金を借りることは珍しくありませんが、これも一種の借金です。

就職後、結婚後も払い続けることが負担だと、話題にもなっています。

 

母親が妊娠後、仕事を辞めず育休を取って

1歳から復帰すれば、数年働くことで貯めることができます。

 (産休、育休手当もあります)

 

パートやフリーで、月に数万でも黒字が出せれば

3年あれば100万近くになります。

 

「子供が小さいほんの数年くらい、働くのを我慢すべき」

という意見も見ますが、この数年の差で

 

お金がなく習い事を断念、行きたい学校に行けない、

自分で奨学金を借りなければならない

 

ことになるかもしれません。

 

「お金が無いこと」の方が「子供がかわいそう」という考えもあります。

働かずに子供のそばにいることを否定するつもりは全くありませんが、

簡単に「かわいそう」の一言で済ますのは、視野が狭いと思います。

 

何歳なら「かわいそう」じゃないの?

私は産後3か月から少しずつ復帰しましたが、

「もう!?」と驚かれました。

私の場合フリーランスなので、ほんの短時間ですし

母を頼ることもできるので、ちょっと状況は違うかなと思いますが。

 

1歳の入園は地域によって絶望的なので、

仕方なく0歳から預けることはよく聞きます。

「こんな小さいうちに…」と言われますが、では何歳なら良いのでしょう?

 

育休を取って復帰なら、1歳から預けるのは普通です。

これからの時代、これがデフォルトになってくる気がしますが

1歳なら良いのでしょうか?それもかわいそう?

 

2歳なら良いでしょうか。3歳なら?

 

親が働いているかに関わらず、多くの子供が4歳の年には

保育園なり幼稚園になりに入っていると思いますが

4歳なら「かわいそう」じゃないのでしょうか?

 

このあたりの基準がいまいち分かりません。

逆に5歳まで家で見ていたら、

「お友達ができなくてかわいそう」とか言われそうな気がしますが…

 

1歳で復帰する人がこれから増えていくと思うので、

そのうち「3歳までどこにも入れないなんて、かわいそう!」と

言われる時代がくるような気がしてなりません(笑)

 

「預けることのメリット」については、他でたくさん議論されているので

ここでは割愛しますが、私自身の経験を少し。

 

私の母は、私が小さい頃、どこにも預けず実家にもほとんど頼らず

自分で見ていました。

私が5歳の年に保育園に入った時からパートを始めました。

 

どこにも預けられたことがなかった私は、ひどい人見知りで

保育園に入ってしばらくは毎日泣いていました。

 

どうしても母が仕事を休めない日、私が風邪を引き

母の実家に預けられたのですが、怖くて仕方がなかった記憶があります。

 

私のことを思って育ててくれた母に感謝しかありませんし、

文句を言うつもりはないのですが、

少しずつでもどこかに預けられていたら、

あんなに怖い思いはしなかったんじゃないかと、思わなくもありません。

 

子供と離れる時間があることは、悪いことばかりではないと思います。

 

そして、大きくなった頃

母が好きな仕事をしたり、習い事を始めて生き生きしているのを見て

私のためにどれだけ我慢させてしまったんだろう、と悲しく思いました。

 

もう少し好きなことをしてくれても良かったのにな、と。

 

まとめ

「小さいうちから預けて働きましょう」と言いたいわけではありません。

ただ、何を以て「かわいそう」なのか。何が「子供のため」なのか。

 

「いつも一緒にいること」を子供のためと思う人が多いですが

「お金を稼ぐこと」「自分らしく生きる姿を見せること」

立派に「子供を思って」のことです。

 

そもそも子育てに正解はなく、子供がどう思うかなんて分からないんですよね。

 

大きくなってから、

「両親がいつも家にいなくて淋しかった」

「貧乏でも良いから家にいてほしかった」

 

と思うのか、

 

「別に保育園で毎日楽しかったし、何も問題ない」

「おかげで大学まで出られたし、働いてくれて良かった」

 

と思うのか、それは分かりません。

自分が「子供のため」と思うことを信じてやっていくしかありません。

 

何が「子供のため」になるのか

短絡的にではなく、広い視野で考えて欲しいなと思います。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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